2026.05.18Archicad

【今週のT-fas動向】CADWe’ll Tfas 15リリースとIFC連携 ― 一貫BIMを目指すゼネコン担当が読み解く設備CADの最前線

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はじめに:設備CADの王道「T-fas」を改めて追う理由

建築設備CADのデファクトスタンダードとも言えるCADWe’ll Tfas(ティーファス)。意匠・構造を中心にBIM化を進める弊社のような中堅・準大手ゼネコンにとって、設備側との連携は「一貫BIM」実現の最大の関門です。協力会社(サブコン)の多くが利用するT-fasの動向は、社内標準化を検討するBIM推進担当として無視できません。今週はCADWe’ll Tfas 15のリリースIFC連携に関する話題が立て続けに公開されたので、現場目線で整理してみます。

今週のT-fasトピックまとめ

1. CADWe’ll Tfas 15リリース ― Box連携と部品ライブラリ拡充

ダイテックから最新版「CADWe’ll Tfas 15」がリリースされました(建築設備CAD「CADWe’ll Tfas 15」をリリース、Box連携や2.4万種の部品拡充:CAD – ITmedia)。注目ポイントは以下の通りです。

特にBox連携は、ISO 19650で求められる情報マネジメントの観点から重要です。発注者やサブコンとのデータ共有方法が、メーカー公式機能としてサポートされた意味は大きいと感じます。

2. IFCによる相互運用性 ― 初心者向け講座も公開

もう一つの注目は、【TFAS CAD講座#17】IFCデータの読み込みと出力方法|初心者向けです。T-fas上でIFC入出力を扱う基本手順がまとまっており、Revitやアーキキャドで作成された意匠・構造モデルとの連携を考える上で必読の内容です。

ゼネコンBIM担当としての独自考察

既存業務への応用可能性

弊社では意匠・構造をRevitベースでBIM化していますが、設備サブコンの大半はT-fas運用です。今回のTfas 15で部品ライブラリが2.4万種に拡充されたことで、2D図面ベースの作図からBIMモデルベースの設計へサブコンが移行しやすくなる土壌が整ってきたと感じます。特に総合図調整・施工図段階で、Revit×T-fas間のIFC往復が現実解になりつつあります。

社内標準化への活かし方

BIM推進担当としては、以下の整備を急ぎたいところです。

現実的な導入ハードル

正直なところ、課題も山積みです。サブコンによってT-fasのバージョンや運用ルールがバラバラで、IFC書き出し品質も担当者スキルに依存します。「IFCで渡したのに属性が落ちている」「ファミリと部品の粒度が合わない」といった現場の声は枚挙にいとまがありません。ツール側の機能拡充だけでは一貫BIMは実現しないのが実態で、契約段階でのBIM実行計画(BEP)にT-fas運用ルールまで落とし込む必要があります。また、Tfas 15へのバージョンアップはサブコン側のコスト負担になるため、元請として導入支援やインセンティブ設計を考えるべき局面かもしれません。

総括

今週のT-fas関連ニュースは、「クラウド連携」「部品標準化」「IFC相互運用」という、まさに一貫BIMに直結する三本柱が同時に動いた週でした。ゼネコンBIM担当としては、ツールの進化を待つだけでなく、サブコンと一体となった運用ルールの整備こそが鍵だと改めて実感します。Tfas 15のリリースをきっかけに、社内の設備BIMガイドラインを見直し、IFCワークフローの実証を一段進めていきたいと思います。

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