先週、現場所長から「盛土の出来形、ドローンで撮ってもらえないか」と雑談まじりに振られました。うちの部署ではまだ機材を1セットしか持っておらず、他現場と取り合いになるのが常です。今週のニュースを追っていたら、その悩みにわりと直結する話題が並んでいて、まとめておこうと思います。
今週のドローン測量まわり
機材はもう「買う」から「借りる」へ
amuse oneself がドローン測量機材のサブスクリプションサービスを始めたという話が出ていました(amuse oneself、ドローン測量機材のサブスクリプションサービスを開始)。機体もセンサも更新が早い分野で、資産計上して3年抱えるより、案件のフェーズごとに借り替えるほうが理にかなう場面は多いと感じてます。うちのように現場ごとに規模も地形も違うゼネコンだと、造成主体の現場と改修主体の現場で必要な機材はまるで別物。所有前提の運用は、正直そろそろ限界です。
DJIの新機体・新センサが立て続けに実演へ
徳島では9月25日にMatrice 400、Matrice 4シリーズ、Dock 3の無料セミナーが予定されています(産業用ドローン無料セミナー(徳島))。福岡ではLiDARの新型「DJI ZENMUSE L3」を使った測量セミナーが案内されています(新型LiDAR「DJI ZENMUSE L3」セミナー(福岡))。Dock 3が絡んでくると、いよいよ「人がいなくても定期飛行して点群を吐く」運用が現実的な選択肢に入ってきます。造成現場の週次出来高管理を人力の飛行で回している身からすると、これはかなり大きい変化。
3D測量を事業の柱にするプレイヤーの発言
スカイブリッジの小林代表のインタビューでは、3D測量とドローン点検を海外展開まで含めて語っていました(3D測量やドローン点検「可能性は無限大」)。ゼネコン側から見ると、測量・点検を専業で回している会社が力をつけているのは頼もしくもあり、脅威でもあります。自社でどこまで内製し、どこから外注するかの線引きを、そろそろ真面目に決めないといけません。
ゼネコンBIM担当として考えたこと
サブスク×Dockで「点群の鮮度」を業務に組み込めるか
一貫BIMを回そうとすると、いつも詰まるのが「現況モデルの鮮度」です。着工前に一度点群を取って設計モデルに突き合わせても、造成が進むと即座に陳腐化する。週次で点群を更新できれば、施工モデルと出来高の差分を毎週BIM上で確認でき、積算チームに渡す土量根拠もそのまま使えます。Dock 3で自動飛行、機材はサブスクで現場ごとに最適化、というのは、うちの一貫BIMの流れにわりときれいにハマる気がしてます。
社内標準化の観点で気になる点
点群を扱い始めると、必ず出てくるのがデータ形式と座標系の統一問題です。協力会社ごとにLAS/LAZ、E57、独自形式が入り乱れ、平面直角座標の系番号を間違えたまま重ねてしまう事故も過去にありました。標準化担当としては、機材が新しくなるたびに「どのセンサで取った点群を、どの精度区分で、どのフォルダ構造で納品してもらうか」を決め直す必要があると思ってます。ここを曖昧にしたままサブスクで機材だけ回すと、モデル統合の現場が疲弊します。
導入のハードル
費用の問題より、運用ルールと人の問題のほうが重い、というのが今の実感です。飛行の許認可、GCPの設置、点群のクリーニング、BIMへのインポートまでを誰が担うのか。測量会社に丸投げすると設計変更の追従が遅くなり、自社でやると人が足りない。中間解として、機材はサブスク、飛行と一次処理は協力会社、BIMへの取り込みと差分管理は自社、という役割分担が現実的かなと考えてます。まだ社内で提案段階なので、来月の部内会議でぶつけてみるつもりです。
まとめ
今週の話題を並べてみると、機材の調達方法(サブスク)、機体・センサの世代交代(Matrice 4、L3、Dock 3)、専業プレイヤーの台頭という三方向から、ドローン測量の使い方そのものが動いていると感じます。BIM側の人間としては、点群を「たまに撮る資料」から「週次で更新される現況レイヤー」に格上げできるかが勝負どころ。まずは自分の担当現場で、一度Dock運用の見積もりを取ってみます。