2026.05.08Archicad

【今週のArchicadトレンド】AIによる設計情報基盤、IFC可視化、属性XML解析まで—BIM実務を加速する技術記事まとめ

ArchicadAutodeskBIMRevit建築DX週間まとめ

はじめに:今週のArchicadまわりの動向

今週はArchicad本体の新機能ニュースよりも、「Archicadを取り巻くBIMエコシステム」をどう拡張するかというテーマで興味深い記事が目立ちました。AIを活用した設計情報基盤の構築、IFCデータ構造の可視化、Archicadの属性XMLや数式エディタの深掘りなど、現場の建築士・エンジニアが「ツールを使う側」から「ツールを拡張する側」へとシフトしている流れがよく分かるラインナップです。今回はArchicadに関連する記事を中心に、3つのトピックに整理してご紹介します。

トピック1:建築士×AIで「設計情報基盤」を作る動き

東海地区で設計事務所を経営する建築士・architectJapan氏のシリーズが熱量高く更新されています。【建築士×Claude】気付いたら「AI時代の設計情報基盤」を作っていた件では、ChatGPTやClaudeに業務を投げ込みながら積み上げてきた成果物を「AI時代の設計情報基盤」として客観的に整理しています。さらに前回作の30年眠っていた国産CAD「Jw_cad」のバイナリを99.91%リバエンしたら、AIが図面を描き始めた話では、レガシーCADフォーマットをAIで解析し直すという挑戦的な内容が綴られています。Archicad/Revitといった主流BIMだけでなく、JwやDXFといった日本の現場資産をAI時代にどう接続するか——という視点は、Archicadユーザーにとっても他人事ではないテーマでしょう。

トピック2:IFCを「読む・見る」ためのアプローチ

ArchicadはIFCの取り扱いに強いBIMソフトとして知られていますが、書き出されたIFCの中身を理解するには別途ツールや知識が必要です。kiyuka氏のIFCのデータ構造を可視化する「IFC graph viewer」を作ったよは、IFCをグラフ構造として可視化することで、ArchicadやRevitのネイティブUIでは見えにくい関係性を直感的に把握できるツールを紹介しています。あわせてIfcOpenShellで逆属性を取得するでは、IFCの「inverse attribute(逆属性)」をPythonで取り出す具体的なコードが示されており、ArchicadからエクスポートしたIFCをデータベースとして活用したい方には実践的な内容です。BIMを「3Dモデル+情報」として真に活かすうえで、必読のテーマと言えます。

トピック3:Archicadの内部仕様を覗くマニアックな記事群

cote2氏のZenn記事は、Archicadの内部に踏み込みたいユーザーには宝の山です。Archicad 数式エディタ入力支援(IFS)を作ってみたはプロパティ式を扱う実務担当者に役立つ内容。さらにArchicadの属性xmlファイルを見てみる(1)(レイヤー編)Archicadの属性xmlファイルを見てみる(2)(ペンセット編)では、属性をXMLレベルで解析することで、テンプレート管理や属性の一括メンテナンスのヒントが得られます。またMVOと連動し工区境をスパン間に設定できるステップビュー作成手法は、施工ステップ表現の実務テクニックとしても秀逸。CAD全般の入門としてははじめてのCAD入門もチェック価値ありです。

総括:Archicadを「拡張する」時代へ

今週の記事を俯瞰すると、Archicadは単体ソフトではなく、AI・IFC・XML・外部ツールと連携することで価値が何倍にもなる「ハブ」として位置付けられつつあります。建築士自身がコードやAIを駆使して情報基盤を組み上げる時代——属性XMLや数式エディタの理解、IFCのデータ構造把握は、これからのBIM運用者にとって基礎教養になっていきそうです。気になる記事からぜひ深掘りしてみてください。

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