2026.08.20Archicad

一貫BIMを本気で回すために——今週のRevit関連ニュースから学んだこと

ArchicadAutodeskBIMRevit建築DX週間まとめ

先週、社内の若手向けBIM勉強会でRevitの通り芯運用ルールを説明していたら、施工管理の先輩から「で、この話は積算とどう繋がるの?」と聞かれて言葉に詰まった。設計から積算、施工、協力会社まで一本のデータで繋ぐ——言うのは簡単だけど、実際は部署ごとの温度差が想像以上に大きい。今週のRevit関連ニュースを眺めていたら、そのモヤモヤに刺さる話がいくつかあったので整理しておきます。

今週気になったRevit関連の動き

高砂熱学が管理職全員にBIM研修を実施

高砂熱学の全てのライン管理職が参加 本気の「BIMマネジメント講習」の記事が個人的に一番刺さりました。担当者レベルの取り組みだけではBIMの真価を出せない、という問題意識からライン管理職を全員巻き込んだ研修を始めたという話。

うちの会社でもRevitを触るのは若手中心で、決裁権を持つ課長・部長層は「BIMね、いいんじゃない」で止まっている場面が多い。予算を確保するのも、業務フローを変えるのも、結局は管理職の理解次第。プレイヤー教育よりマネジメント教育のほうが効くというのは、遠回りに見えて実は近道かもしれないと感じてます。

構造事務所発の鉄筋Revitアドイン

3D鉄筋モデルから加工用データまで連携、構造設計事務所が開発したRevitアドインで紹介されているRitaXの「Rebar system 2026」は、3D鉄筋モデルから数量計算、加工帳、加工機データまで一気通貫でつなぐアドイン。構造設計事務所が自ら作っている点がミソだと思います。

ゼネコンの現場で鉄筋加工帳といえば、いまだにExcelと手書きの世界が残っている。Revitで鉄筋モデルを組んでも、加工屋さんに渡すときにデータが分断されるのが実情でした。ここが繋がるなら、鉄筋業者との段取り会議の質がだいぶ変わるはず。

Revitの改修設計ツール活用

Streamline Your Renovation Projects: Mastering the Demolish Tool in Revitは改修案件でのDemolishツールの使い方をまとめた記事。新築ばかり注目されがちだけど、既存部分と解体部分と新設部分をフェーズで管理する運用は、リニューアル案件の多いうちのような会社にとって地味に大事です。

How Revit Transforms BIM Workflows for Maximum Efficiencyのようにワークフロー全般を語る記事も出ていますが、実務目線ではDemolishのような具体ツールの解説のほうが役に立つと思ってます。

ゼネコンBIM担当としての独自考察

管理職研修は「うちでもやるべき」宿題

高砂熱学の事例を読んで、うちの推進計画に足りないのは明らかに「管理職層の巻き込み」だと再認識しました。若手にRevitテンプレを配って研修しても、上長が「今回の物件は従来どおりでいい」と言えばそこで止まる。来年度の推進計画に「所長・工事長向けBIM講習」を提案として盛り込もうと思ってます。ただ、忙しい所長を半日拘束する研修を通すのは相当ハードルが高い。事例集ベースで1〜2時間に圧縮する形が現実的かなと考え中です。

鉄筋アドインは協力会社連携の切り札になり得るか

Rebar systemのようなアドインは、社内標準に組み込むかどうかが悩ましい。全社標準にすればライセンス費と教育コストが乗るし、案件ごとに使う/使わないを判断する運用にすると属人化する。個人的には、まず高難度の鉄筋納まりが多い物件(超高層や免震階など)で試験導入して、加工屋さんと数量突合の工数がどれくらい減るか実測してから広げるのが妥当だと思ってます。加工機データまで繋がるかは、実際に鉄筋業者側の受け入れ体制次第なので、そこは営業所と一緒に確認が要る。

標準化と現場裁量のバランス

アドインもテンプレも、増やせば増やすほど「標準」が重くなって現場が使わなくなる。今週の記事群を見ながら改めて思ったのは、標準化の目的を「全部そろえる」ではなく「データが次工程に渡ること」に置き直すべきということ。Revitのバージョンやアドイン構成が現場ごとに多少違っても、成果物のIFCやRevitモデルが積算・施工に渡せればいい、くらいの割り切りが要ると感じてます。

まとめ

今週のニュースで一番の収穫は、「BIMは担当者だけの仕事ではない」という当たり前を、事例として突きつけられたこと。来週の推進会議で、管理職向け講習の企画書ドラフトを出してみます。鉄筋アドインの検証は、まず構造設計部の先輩に相談するところから。動かないと何も始まらない。

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