2026.08.26Archicad

一級建築士から考える、若手ゼネコンBIM担当の今週

ArchicadAutodeskBIMRevit一級建築士建築DX週間まとめ

今週、社内の先輩から「田中道子さんが一級建築士に受かったらしい」と朝イチで話を振られました。芸能人の合格ニュースがきっかけで、休憩室では「そういえば今年の製図課題どうだった?」という話に流れていく。BIM推進の立場としては、資格の話題は毎回耳が痛いところです。自分もまだ受験生の一人なので。今週は一級建築士まわりのニュースを起点に、資格・実務・BIMの接点を考えてみます。

今週の記事から拾ったもの

受験生のリアルな声

「なんで自分、こんなに頑張る必要があるんだろう」って思うこと、あ… – 教えて!しごとの先生|Yahoo!しごとカタログでは、学科合格見込みで製図に取り組む受験生が、平日夜の製図と日曜12時間の予備校拘束で疲弊している様子が書かれていました。「そもそも何のために目指したのか」を見失う感じ、正直めちゃくちゃ分かります。自分は去年、法規で足切りを食らって年明けに落ち込んだ口です。BIMを触っていると、モデルから建具表も面積表も自動で吐けるのに、なぜ手描きで作図しているんだろう、という素朴な疑問もよぎる。ただ、製図試験で問われている「与件を短時間で読み解いて空間に落とす力」は、BIMの前段にある思考そのものなので、避けて通れないとも思ってます。

建築士事務所と建設業許可

建築士事務所で建設業許可を取得した事例をマンガで解説では、設計・監理をメインにしつつ小規模工事も請けていた建築士事務所が、一定金額を超える工事のために建設業許可を取った事例が紹介されていました。設計と施工の境界が実務ではけっこう曖昧、というのは協力会社さんと話していても感じます。うちのような総合建設業だと当たり前に持っている許可も、設計事務所側から見ると別世界の手続き。この非対称性が、設計BIMと施工BIMの分断にもつながっている気がしてます。

芸能人の合格が話題に

〈きょう37歳〉1級建築士試験に合格した「田中道子」が“別居婚”でも結婚に踏み切った理由は、モデル・俳優業と両立しながらの合格という話題でした。異業種からの参入が普通に起きているのは、業界の裾野が広がっているサインだと個人的には受け止めています。ただ、合格者が増える一方で、実務で図面もモデルも回せる人材はまだ足りない。資格と実務スキルのギャップは、教育側の課題として残り続けそうです。

ゼネコンBIM担当としての独自考察

受験生の疲弊記事を読んで一番考えたのは、「資格勉強で得た知識を、BIM標準化にどう還元できるか」という点です。製図試験で叩き込まれる法規チェック(斜線、採光、避難)は、うちの社内テンプレートの検証ルールと素直に対応します。試験勉強のノートを、そのままRevitのモデルチェックリストに翻訳する試みを、今期こっそり始めてます。若手が資格勉強で覚えた法規知識が、翌日には社内BIMテンプレのバリデーションに載る、という循環が作れたら面白い。

建設業許可の記事から考えたのは、設計事務所と施工側のデータ受け渡しの問題です。設計事務所が納品してくるIFCやRevitモデルは、正直言って施工で使える粒度になっていないことが多い。詳細図の書き込みが足りない、通り芯の切り方が施工目線と違う、といった話が毎回出ます。ここを「設計事務所側の努力不足」で片付けると何も進まないので、うちからテンプレートや命名規則を先出しして、設計段階から巻き込む動きが要ると感じてます。協力会社の躯体屋さんに配筋モデルの粒度を握ってもらうのと同じ考え方です。

導入ハードルとしては、社内でBIMを推す立場からすると、一級建築士を持っている先輩ほど「手描きでいい、二次元でいい」という声が根強い。資格勉強の成功体験が二次元の作図で完結しているので、これは仕方ない部分もあります。逆に、受験勉強中の若手を巻き込んでBIMで法規チェックを回す仕組みを作れば、勉強と実務が同時に進んで、社内での説得力も増すはず。まだ試せてないですが、来年の受験組で人柱を募ろうと画策中です。

総括

資格の話題が続いた一週間でしたが、結局のところ一級建築士の勉強も、BIM推進も、「建物を成立させるために必要な知識をどう整理するか」という同じ土俵の話だと思ってます。受験生の疲弊記事を読んで、ちょっと自分の勉強スケジュールも見直そうかと。今夜は製図に戻ります。

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