2026.09.19Archicad

AU 2026とForma拡張から読み解く、ゼネコンBIM担当が今週気になったAutodeskの動き

ArchicadAutodeskBIMRevit建築DX週間まとめ

先週、社内の設計部から「Revit 2026にアップデートしていいか」と相談を受けたばかりで、ちょうどタイミングよくAU 2026の記事が流れてきました。ラスベガスの現地には行けなかったので、公開された記事を追いかけながら、うちの現場に効きそうな話をまとめておきます。

AU 2026で見えたAutodeskの方向性

AIアシスタントが設計から運用までを串刺しに

AIが設計から製造、運用までをつなぐ–Autodesk、次世代アシスタントを発表によれば、AU 2026の目玉は設計・製造・運用をまたぐAIアシスタントの発表でした。設計フェーズだけでなく、施工中の判断や竣工後の運用まで同じAIが繋ぐという構想で、いままでフェーズごとにデータが切れていた部分をどう埋めるかが焦点になっています。

会場の雰囲気は落水荘、キャンピングカー、デジタルツイン–写真で巡る「Autodesk University 2026」会場の熱気のフォトレポートが分かりやすくて、製造・建設・メディアのブースが並ぶ様子から、Autodeskが業種横断で「同じデータ基盤」を売り込みたい意図が伝わってきます。

FormaがAECライフサイクル全体へ

Autodesk、Forma の対応領域を AEC のライフサイクル全体へ拡大も気になった一本。Formaは初期の環境シミュレーションや企画設計向けというイメージが強かったのですが、対応領域が広がることで、Revitに落とし込む前の意思決定の粒度が上がりそうです。企画段階で発注者に見せる資料の質が変わってくるかもしれません。

Revit 2026とサードパーティ連携

Revit本体の話題としてはRevit 2026 Update: Features, Risks & BIM Readiness Checklistが、グラフィック高速化とReCap Proのメッシュ統合を中心に注意点を整理していました。既存改修の現場で点群を扱う頻度が増えてきたので、この統合強化は実利がありそう。あわせてHow Enterprise Teams Use Autodesk with echo3Dのように、重いAutodeskデータを軽量化して社外と共有する仕組みも整ってきていて、協力会社との共有問題に一つ手が増えた感覚があります。

ゼネコンBIM担当としての独自考察

Formaの拡張とAIアシスタントの発表を並べて読むと、Autodeskは「フェーズごとに別ツール」から「一つの流れで持ち替える」方向に本気で舵を切ってきたように見えます。ここが個人的にはうちの一貫BIM推進と重なるところで、正直ちょっと嬉しい。

ただ、現実の導入ハードルは低くないです。うちの標準テンプレートはRevit 2023ベースで、協力会社の鉄骨ファブは未だにDWGでのやり取りが主流。AIアシスタントが賢くなっても、入力データがバラバラなら出力もバラバラになるので、まずはファミリ命名規則と共通パラメータの整備が先だと思ってます。この足腰がないままAI機能に飛びついても、たぶん「なんかいい感じの提案が出るけど、拾えるものが少ない」という結果になる気がします。

一方でFormaの企画段階活用は、社内標準化の入口として使いやすい印象。設計初期はまだ規約でガチガチに縛られていない領域なので、「発注者向け説明資料をFormaで作る」というルートから小さく標準化を始めれば、抵抗も少なそう。先月、環境検討で日影と風の資料を協力設計事務所からもらうのに1週間かかった案件があって、あれをFormaで内製化できれば、意思決定を半日単位で回せるかもしれない。

echo3Dのような軽量化・共有系の周辺サービスも、地味だけど現場で効く方だと思います。うちだと発注者にNavisworksファイルを渡すのに毎回容量とライセンスで揉めるので、ブラウザで見せられる形が標準になると、打合せの準備工数がだいぶ減るはず。

総括

今週のAutodesk関連ニュースは、単体機能の追加より「フェーズを跨ぐ流れをどう作るか」の話が中心でした。Forma拡張、AIアシスタント、Revit 2026のReCap統合、どれも方向は同じ。うちの一貫BIM推進の文脈で言えば、追い風は間違いなく吹いています。

ただ、ツールが揃っても社内のデータ規約と協力会社との運用ルールが追いつかないと、結局宝の持ち腐れになる。今週はまず、来週の設計部との定例でFormaの企画段階活用について話を振ってみようと思ってます。小さいところから、地道に。

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